フリーランスのITエンジニアは将来性がある職業なのか?

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itエンジニア 将来性

手塚治虫が「鉄腕アトム」に託した近未来、藤子・F・不二雄が「ドラえもん」で描いた22世紀、松本零士が「銀河鉄道999」で実現させた宇宙への旅。

40年近く経た今もなお世界中のファンの心をわし掴みにし、新作が世に送り出されているG・ルーカスの「スター・ウォーズ」など、それぞれの世代の子どもたちが未来の夢の思いを馳せた作品に共通しているのが、コンピューターが発達し、人類が高度なテクノロジーを手に入れていることです。

確かにITは人類のライフスタイルを劇的に変化させ、その進化発展のスピードは時を追うごとに加速しているように思えますが、2003年にすでに鉄腕アトムは誕生しているはずですし、2015年には、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンが使徒を殲滅しているはずでした。

手塚治虫が、焼け野原から驚異的な復興を遂げた日本人の鬼気迫る姿から近未来を想像していたとすれば、現実世界はかなり遅れをとってしまった感は否めません。このままならば恐らく2112年にドラえもんは誕生しないでしょう。

現実の世界に話を戻します。かつて軍事や政府、官公庁のものであったIT技術は、大企業にも採用されると瞬く間に人々の生活の中にまで深く浸透していきました。

毎日持ち歩くスマートフォンは最新技術の結晶であり、もはや人類はITなしに生活することはできません。

2016年には、様々なものがインターネットに接続する「IoT(モノのインターネット)」がトレンドと言われ、ありとあらゆるものがIT機器と呼ばれる時代も近いのかも知れません。その一方で、IT業界で深刻となっているのは人手不足です。

一説によると8割を超える企業がIT人材の不足を実感しているのだとか。

さらに深刻なのは、IT業界が「きつい・帰れない・給料が安い」の「新3K職場」という風評被害が奇しくもITによって生み出されたネット上で広がった結果「学生がIT企業に就職したがらない」という由々しき事態が生じていることです。

となると、「フリーエンジニアの需要も存在意義もますます高まるだろう」と考えるのが自然の流れと言えそうですが、現実には、企業間取引が主流の日本の商習慣の中で苦戦を強いられているのが現実です。

堀江貴文氏がフリーエンジニアに向けて放つ5つの提言

そんな中、首都圏コンピュータ技術者株式会社(MCEA)が実施したフォーラムにゲストスピーカーとして登壇した堀江貴文氏がこの状況を一刀両断しました。

しばらくITの世界から離れていた僕が、ここ最近になって、この業界に戻ってきたのはなぜか。

それは僕が思っていたほど、世の中のイノベーションが進んでいないからです。社会全体が古くさいシステムに囚われているのは、皆さんのようなエンジニアのせいでもあります。

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堀江貴文氏は、ご存じのとおりITバブル真っ盛りの時代に彗星のように現れた実業家で、2000年代前半は経営者としてはもちろん、その発言やパフォーマンスにも大きな注目が集まっていました。

紆余曲折はありながらも、明晰な頭脳と起業家マインドは、未だ多くの人たちの支持を集めており、今回の講演もフリーランスのITエンジニア(フリーエンジニア)の心に刺さる言葉に溢れていたことは想像に難くありません。以下は、その内容を短くまとめたものです。

客の言うことを鵜呑みにするな。エンジニアは自ら提案を

健常者なら年に数回しか行かない病院の予約受付システムについての疑問。何でプラスチック製の会員カードがあるのか分からない。

本人確認なんて保険証で十分。技術的にできるのにやらないのは、システム会社が客の言うことを聞き過ぎだから。立場が弱いとか、要件定義がどうこうと言うけれども、それを突っぱねないと世の中は全然変わらない。

これと同じようなことが、いろんな業界で起きている。

カスタマイズするな。汎用的なソリューションを世界へ

ライブドア時代の2000年ごろに、SAPの会計システムを5,000万円で導入したとき周りからは驚異的な低価格だと言われました。そんな低価格で導入できたのかと言えば、ノーカスタマイズだったから。

カスタマイズすると、応用が利かないシステムになってしまう。せっかく、いいアプリを作ったら世界中に一気に広がる時代なのだから、汎用的なソリューションを世界に広めていって欲しい。エンジニアはその片棒を担がないで欲しい。

「富豪プログラミング」に慣れるな。昔の技術が役に立つ

「富豪プログラミング」ができる環境になっているが、必ずしもそれがいいとは言えないと思っている。

もともと用意されているアプリの開発環境は、使いづらかったり、そのままではスムーズに動かなかったりする。良いアプリというのはだいたい、そういう部分を独自開発している。

環境が整っていなかった当時から開発に携わってきた人たちは、if文の分岐一つとっても、とことん突き詰めてチューニングしていた。そこが意外と競争力の源になっているということに、気付いていない人は多いと思う。

これからはスマートフォンがカギになる

スマートフォンは電話ではなくてPC。ただ、ユーザーはPCだと思っていない。「電話のすごいやつ」と思い込んでいる。ここがポイント。PCだと思ったら、レイトマジョリティーは敬遠してしまう。

それをだましてPCを持たせたことが、スマホの意義であり、スティーブ・ジョブズの凄いところ。世界の半数以上の人がスマホを持っている。そこをベースに考えないと、間違ったことになる。

確かに、PCを使っている人はまだ多い。でも、スマホにシフトしていくような動きを推進しないと、世の中はなかなか劇的には変わっていかない。

情報を手に入れろ。そして手に入れた情報を基に動け

「堀江さんは何でそんなに未来を読めるのか」とよく聞かれるが、それは情報収集しているからというだけ。人よりたくさんの情報を知っているということは、その情報を知らない人から見たら、未来が読める人。

ただそれだけの話。情報を入手したら、そこから先は、知り得た情報を基に自ら動くこと。

堀江氏の述べた言葉は、フリーエンジニアへの期待の裏返しでもあります。「エンジニアは普通の人が超えられない壁をすでに超えている」と主張しています。

LINEが僅か数年で、世界中で使われるアプリにまで成長できたように、フリーランスには「世界を一人で変えられる時代」の表舞台に立つチャンスをつかむ可能性が広がっているのです。

フリーランスとして生き残るための条件

自分を安売りしない

フリーランスになると収入面の不安から「安請け合い」をしがちですが、そこで仕事が得られるようになったところで安い仕事が増えるだけでかえって心身ともに擦り減ってしまいます。

自分を安売りすれば、当然のことながら安い値段でしか買ってもらえないのです。ですので、妥協点を下げず、クライアントには払った金額以上の結果と満足を与えれば、それこそ信頼は増し、新たな顧客開拓につながっていくのです。

目の前の収入に囚われない。先を見据えること

フリーランス生活はこれから先も続きます。独立直後ならともかく、目の前の仕事ばかりに囚われていてはいつまでたっても生活は困窮したままです。今の仕事がせめて数年先の収入増につながるような仕事をしていく必要があります。

確実な収入源を確保すること

ひとつのプロジェクトに参加するにしても、アフターサービスやメンテナンスを担当するなど定期的に仕事が入り確実に収入に結び付く仕事を確保しておくことは、フリーランスで安定した生活を送る上で重要です。

単価はやや下がりますが、プロジェクトの谷間の時期は腕を活かしてクラウドソーシングサービスを利用して仕事を受注するのもひとつの方法です。

独立したときの志を片時も忘れないこと

そして最も大事なのは安定した会社員という立場を投げ打ってまで独立したときの志を常に忘れないようにしましょう。仕事に忙殺されると初心を忘れてしまいがちです。あのときの志が、壁に当たったとき、苦しいときに奮起する勇気を与えてくれるはずです。

最後に確認して欲しいポイント

ITそのものにまだ頂が見えない以上、その発展を担うフリーエンジニアの役割は将来に渡って重要となってきます。

現状の業界体質や商習慣ではまだまだ難しい問題もありますが、堀江氏が言ったようにそういったものも含めて自らの手で「変えてやる」というくらいの気概がフリーエンジニアに求められているのではないでしょうか。

「人手」として取引先にいいように使われるのか、それとも、自ら価値を創造し三顧の礼で迎えられるフリーエンジニアになるのかは、心掛けひとつで大きく変わってくるのです。

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