フリーランスが正社員に再び戻る決断、その先にあるもの

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フリーランス 正社員

2015年9月19日の記事を再構成(文言の追加)をして作成した最新記事です。

不退転の決意でフリーランスになった人たちの中にも、何らかの理由で正社員に戻りたい、もしくは戻らざるを得ない状況に置かれている人もいるのではないでしょうか。ほとんどの人は、会社に就職しキャリアを積み重ねる中で、ふと自身の将来について真剣に考え、人生の重大な選択をする期間があると言われています。

正社員としてこのまま歩んでいけば、余程のことがない限り安定した収入が保証され、結婚、子育て、マイホームなど大きな支出が予想されるライフイベントも安心して迎えることができるでしょう。しかし、一度しかない人生ですから、当然のことながら「自分はこのままでいいのか?」という強い思いに駆られることもあるのではないでしょうか。

「失われた20年」と言われる不況を経験した日本企業において、定期昇給や終身雇用は過去のものとなりつつあり、昇給はおろか、実績の対価としては不十分な報酬に甘んじている人は少なくないといいます。フリーランスとして活躍している人の多くは、少なからずこのような葛藤の末、意を決して独立し血の滲むような努力の結果、成功を勝ち取っているのです。

「正社員では自らのキャリアプランを実現できず、仕事を選べるフリーランスを一時的に選んだ」「いざフリーランスになったけれども思うように業績が上がらなかった」、「家族構成が変わり安定した収入が得られる正社員になりたい」など事情は様々でしょう。

もちろん収入だけが理由ではなく、フリーランスでは任されにくいプロジェクト管理や予算を担うような仕事に就くために正社員を目指すということもあると思います。正社員からフリーランスへの転身は、人生において何度も訪れることのない「究極の選択」だったはずです。しかし、実際に独立してみると様々なことが見えてきて、フリーランスの理想と現実に直面することになります。

と同時に正社員とフリーランスのメリットとデメリットを公平な視点で判断することができるようになります。その結果、フリーランスから正社員へ戻ることも、これからのキャリアにおける選択肢のひとつに入ってくるはずです。フリーランスになることも人生における大きな決断であったならば、再び正社員に戻るのも同じかそれ以上に重大で勇気ある決断です。

また、最初からどの企業にも所属せず、フリーで活躍してきた人が就職を考える事もあるでしょう。ただ、正社員で生きる道を自ら断つ決断を下したフリーランスを会社は迎え入れてくれるのか、どのような目で見ているのかは気になるところです。今回は、フリーランスが再び正社員に戻る決断の先に「バラ色の人生」が待ち受けているのか、それとも「茨の道」なのかを考えてみました。

フリーランスが正社員に戻れるのか

結論から言って、フリーランスから正社員に戻ることは決して難しいことではないとされています。なぜなら、自らの腕でもって様々な仕事を請け負い、様々な職場で数多くのプロジェクトに携わっていることから、そこでの経験値を高く評価される場合が多いからです。企業側も、自社以外の企業文化に触れ、かつ腕利きのエンジニアの中で揉まれてきた人材を求めている傾向にあります。

また、フリーランスは、プレイングマネージャーであり、規模こそ小さいながらも経営者としての資質が求められます。会社側としても、指示されたことをこなす一兵卒よりも、仕事を経営者としての視点で考えることのできる人材はとても心強く魅力的に映るはずです。

フリーランスで築き上げてきた実績を職務経歴書等にきちんとまとめておけば大きなアピールポイントになることでしょう。また、予めスキルアップを目指すために期間を決め、フリーランスになったということであれば、きちんとそれをアピールすることで採用時の評価にも繋がります。

ただ、「正社員に戻る」ための活動はいわゆる「転職活動」ですから、一般的に言われているように年齢は若いに越したことはありません。スキルが同等ならば、年齢が高い方が転職活動には不利にはたらく傾向にあります。転職が当たり前となった時代になったとはいえ、年齢は企業側に採用を躊躇させる大きな壁となっています。

会社は独自の文化をもったある意味「社会」のような側面もありますので、多種多様の企業文化への適応力が年齢を重ねるごとに難しくなっていくのは否定しがたい事実です。

「フリーランスを長く続ける」ということは、「正社員に戻れる可能性が低くなる」ことと同義です。ですので、どのタイミングで決断を下すのかが大きなカギとなってきます。「フリーランスを見切る」「正社員に戻る」という決断を下すタイミングを逸しないよう注意してください。

最終的には「ヒューマンスキル」が決め手

エンジニアの転職市場で「フリーランス」のスキルが高く評価されている一方、「ヒューマンスキル」に疑問を持つ採用担当者も少なからずいます。その理由は、フリーランスが、会社組織をいったん飛び出している経験から、「職場で円滑な人間関係を作るのが苦手ではないのか」「当人の意に反する仕事はやってくれないのではないのか」

「社風を受け入れてくれない可能性はないのか」など、会社組織に属する人に最も求められる部分のヒューマンスキルの欠如を心配しているのです。企業の採用担当者は、自分の能力のなさを、「環境が悪い」、「自分の力が認められない」と他に責任転嫁して会社を去って行った人たちを嫌と言うほど見てきているはずです。

「ステップアップのため」、「新しい分野に飛び込みたい」など体のいい理由を並べても、「今の会社に見切りをつけた」という本音は揺らぐことはありません。

フリーランスになる人が独立を意識しはじめるきっかけは、やはり現状の仕事や会社への不満と、それを打破したい思いが生まれた瞬間であることがほとんどです。その点について採用担当者からすれば、「会社への不満」の部分がデフォルメされて映るようで、採用や社員教育にかけたコストや労力を思えば、とてもやりきれない思いに駆られるのだそうです。

そういった経緯もあって、採用担当者の中にはフリーランスの正社員に戻りたい、という申し出に対して警戒感を抱く人もいるようです。散々、会社に不満をぶちまけてフリーランスになったろうに、「ほれみたことか!」というのが偽らざる心境ではないでしょうか。

つまり「会社がイヤだからフリーになったんでしょ。じゃあ何で戻ってくるの?」という目で見ているのです。もちろん会社がイヤで独立した人もいるでしょうが、フリーランスにこそ正社員以上にヒューマンスキルを求められることをフリーランスを経験すると身に染みて理解します。

正社員であれば、部署があり職掌があり、個人の役割は概ね明確になっています。一方、フリーランスは、本業はもちろんのこと、いち経営者として顧客の開拓から営業から経理に至るまで、すべて自分でやらなければなりません。映画で言えば「原作・監督・脚本・演出・主演すべてオレ」のマルチプレイヤー状態です。

フリーランスには一部のカリスマ大スターを除いてそのどれが欠けても死活問題。特に人間関係の構築こそフリーランスの生命線ですし、これができない人は仕事を取ってくることができません。加えて時には意に反する仕事を様々な社風の会社で請け負うことばかりです。

独立した当初は、それこそヒューマンスキルの欠如した人もいるでしょうが、自らの腕を商売道具とするフリーランスの厳しい世界で揉まれることによって逞しく成長してくのです。採用担当者が危惧している点こそ、フリーランスが独立後に高度に身に付けたスキルであると断言できます。

先に述べたように採用担当者の中には、フリーランスから正社員へ戻る人に対して警戒心を抱いている人が少なくありません。また前と同じように会社を辞められてしまうことやそれによって残った人に与える影響を危惧しているのです。しかし、彼らは何千何万という人を見てきたスペシャリストです。

別段飾らずとも、自身がフリーランスで身に付けたスキルや経験を澱みなく語り、プラス要素になると思うことは堂々とアピールすれば自ずとその誤解は解け思いを伝えることができるはずです。採用担当者の警戒心を解くのは、皮肉にもフリーランスになって培われたヒューマンスキルなのです。

最後に確認して欲しいポイント

フリーランスが正社員に戻ることは、決して楽な道ではないけれども十分可能です。フリーランスで培った経験を通じ、ひと回りもふた回りも成長できたと胸を張って組織に飛び込みましょう。技術的な部分さえ会社が求めるレベルに充足していれば、あとは、うまくいくかどうかは自分次第です。

何らかの理由でフリーランスの道から方向転換を図ったにせよ、そこで得た経験は正社員というまるで正反対の環境の中でも十分に生かされるはずです。フリーランスから正社員への復帰は、いわば第二、第三の人生のスタートです。久々に戻る会社の空気を楽しむくらいの気持ちが大事です。

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