フリーエンジニアが知っておくべき堅実な節税対策のポイント

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フリーランスエンジニア 税金

近年、国防をめぐって憲法論議が例年にない盛り上がりを見せています。その議論はさておき、日本国憲法は、第30条において日本国民の三大義務のひとつである「納税の義務」をしっかりと定めています。

この条文の下、一定の所得のある者は、法律の定めるところによってきちんと税金を納めなくてはなりません。

会社勤めの立場にあっては税金や社会保障も含め、あらかじめ給与から差し引かれて支給されるため、「引かれているな」ということ以外にはあまり大きく意識することがないのが大多数ではないでしょうか。

課税の要件に関しては、憲法84条に「租税法律主義」が規定されており、この条文に則って税金に関する法律が事細かに制定されています。

ですので、一見とても面倒に思える税に関する手続きを経理担当者が代わりにやってくれることは、会社勤めをしている人が享受しているメリットのひとつとも言えます。

しかし、それがフリーランスになると、これまで会社任せにしてきたこともすべて自分でやらなければいけなくなります。エンジニアとして自身の腕一本で道を切り拓いていこうと意気揚々と独立を果たしたものの、待ち受けているのは何から何まで自己責任の厳しい世界。

税金に関しても自分できちんと計算して遅延や過不足なく収めていかなければなりません。

フリーエンジニアがこの世界で生き残っていくためには、いち速く本業であるエンジニア業に全力を注ぐことのできる体制を築くことです。そこで今回は、フリーエンジニアが知っておくべき税金の知識を取り上げていきます。

フリーランスになると支払う税金

会社員であればあらかじめ天引きした金額が毎月口座に振り込まれるため、その分は、可処分所得として自由に使うことができます。

一方、フリーランスになると取引先から振り込まれた報酬をそのまま使えると思ったら大間違いです。そこから経費と税金、社会保険料が差し引かれて残った金額が可処分所得です。

会社であれば経常利益額に当たるものがフリーランスにとっての給料と呼ぶに相応しいものです。会社では経常利益率が10%以上を見込めれば事業になると言われていますが、フリーランスの場合はさすがに給料(にあたるお金)の10倍を売り上げるのは難しいと思いますがせめて倍ぐらいは稼いでおきたいものです。

フリーランスになって支払う税金の種類は、所得税と事業税(290万円以上の所得がある場合)に加え、住民税や消費税(課税売上金額が1,000万円以上の場合、最初の2年間は免除)も支払わなければなりません。

また、国民健康保険、国民年金の支払いもありますので、その分のお金をプールしておかなければ思わぬところで運転資金が底をつくなどという、笑うに笑えない事態も起こりかねません。

また、確定申告の際に「青色申告」を申請すれば、最高で65万円の特別控除が受けられるなど、大きなメリットがありますので、開業から2か月以内に申請書を提出するようにしましょう。(青色申告に関しては節税対策の項で後述します)

知っておきたい所得税のこと

所得税は文字通り所得に課せられる税金ですが、手にする収入と、課税対象になる「課税所得」は似て非なるものだからです。「所得」とは、1年間に受け取ったお金(収入)から必要経費を差し引いた金額のことを言います。

そして「課税所得」は、その「所得」から「基礎控除(38万円)」に加え、青色申告の場合はさらに「特別控除(65万円)」を指しい引いた金額のことを言います。また、「医療費控除」や「社会保険料控除」など控除対象となる項目もいくつかありますので、上手に利用して節税対策につなげましょう。

確定申告によって税金の計算を正しく行い、滞りなく納税することは国民の義務ではありますが、必要以上に税金を納めて資金繰りを悪化させては元も子もありません。

フリーランスだと「なあなあ」になりがちな経費を明らかにしてきちんと計上した結果、課税所得が少なく抑えられる分には何ら問題はないのです。

医療費控除について

フリーランスは体が資本ですから悪い箇所は独立前に治しておくべきです。しかし、家族の病気や事故に関してはそうはいきません。しかし、1年間の自己負担額が10万円を超えた場合は医療費控除を受けることができます。

(総所得が200万円未満の場合は総所得の5%)医療費控除では、治療にかかった費用だけでなく、通院に要した公共交通機関(電車、バスなど)の交通費も控除の対象となりますので、領収書等きちんと記録を残すようにしましょう。

フリーランスならではの堅実な節税対策

バラエティー番組で食事や飲み会、ちょっとした買い物でも領収書を発行してもらう芸人さんがイジられる場面を良く目にします。

普通に生活していれば領収書に関して事細かく気にする必要はないので、その芸人さんをネタにして「金に細かい」ことを面白可笑しく脚色して笑いを取っているのだと思います。

しかし、その芸人さんの行為は、たった一握りの芸人しか芸で食べて行けず、その人気もいつまで続くか分からない浮き沈みの激しい世界にいることを認識しているからこそ実践している賢い節税対策なのです。

会社勤めであれば年収に応じて上限で230万円(2016年現在)もの給与所得控除があります。これは、会社員ならば必要経費でこれくらいは使うだろうということで定められたもので、この分の課税は免除されます。

一方フリーランスは、もちろん業務上でそれなりの経費がかかりますが、そのような恩恵に与ることはできません。

会社員であれば必要経費として使ったかどうかに関わらず給与所得控除がある訳ですから、フリーランスも経費で落とせるものならば大いに活用しても何の後ろめたさもありません。

まずは、申告する経費をどんどん挙げていきます。エンジニアならパソコンやパーツ、プロバイダーの費用といった基本的なものから、交通費や宿泊代に至るまで経費として認められます。

自宅兼事務所の場合は、賃料や光熱費の一部も計上できます。フリーランスなら駆け出しの時代は四六時中仕事と向き合っている場合が多いので、使うお金のほとんどが仕事に関するものかも知れません。経費として認められれば大きな節税対策となります。

また、確定申告の際、先に述べた青色申告を選択すれば複式簿記での提出が必要となりますが、65万円の青色申告特別控除があり、手伝いをしている家族に渡す給与が経費として認められます。

損益の合算や損失を3年繰り越すことのできるメリットも見逃せません。配偶者に手伝ってもらって専従者として給与を支払いその給与を103万円以下に抑えれば、所得税がかからないため103万円分が控除できるうえに住民税や健康保険も控除されます。

このようにフリーランスも工夫次第で節税対策を行うことが可能です。一つひとつの対策の効果は微々たるものですが、積み重ねればかなりの金額になるはずです。

最後に確認して欲しいポイント

事業が軌道に乗ってくれば、経理担当者を雇用したり、業務を税理士に代行してもらうなど負担を軽減する方法はありますが、独立直後から金銭的に余裕があるケースは稀な話で、事務手続きに関する悩みや苦労は多くのフリーエンジニアが乗り越えてきたハードルなのです。

成功を収めたフリーエンジニアはこのときに経験したことで経営者としての感覚を研ぎ澄ませ事業拡大を実現させています。

まずは、税についての最低限の知識を身に付けて最初の納税を滞りなく成功させ自信へとつなげていってください。

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