フリーエンジニアが案件の募集要項を見る際の重要なポイントとは?

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フリーエンジニア 案件

フリーランスになると会社勤めの頃とは異なり、何から何まで自分で行わなければなりません。特に独立起業直後は、やるべきことが次から次へと噴出し、雲を掴むような思いで眠れぬ日々を過ごすことがほとんどで気が休まる暇もありません。

頭では理解していても、多くの人が独立して初めて「フリーランスってこんなに大変なのか」と痛感するものです。そんな日々も、独立を決めた際の志に一点の曇りもなければ、それが逆境を跳ね返す原動力となってあなたを成功へと導いてくれることでしょう。

しかしながら、フリーランスになると思わぬ落とし穴が待ち受けていることがあります。その中でも代表的なのがクライアントとの契約に関わる問題です。

フリーランスは独立起業の後、自身を売り込んで顧客を開拓し、信用を勝ち取っていくまさに「自分の運命は自分で切り拓く」活動を積み重ねていかなければなりません。

しかしフリーランス一年生だからといってクライアントが容赦してくれる訳ではありません。腕が確かだと分かれば、新人であるのをいいことに買い叩き、自社に有利な契約を取り付けるのが彼らの仕事です。

相手の無知に付け込んで主導権を握るのが交渉の鉄則、それがために不利な条件で仕事を請けざるを得なかったエンジニアが少なからずいるのは厳然たる事実です。

そこで必要となるのが、「言った言わない」、「話が違う」といったトラブルを回避するための求人や契約に関する知識なのです。

フリーエンジニアが募集要項を見る際に注意すること

独立直後は、不安に駆られるせいか求人を見つけては、「数打ちゃ当たる」とばかりに手当たり次第に応募してしまうものです。その際におざなりになりがちなのが募集要項の細かな確認です。

業務内容に関してはIT業界に席を置いていたならば、容易にイメージが湧くでしょうし、求められているスキルが合致していたならば行間でさえ読み取ることが可能でしょう。

しかし、条件面に関しては細かな確認を怠ったがために気付いた頃には時すでに遅しというケースも少なくないようです。その代表的なものとして「報酬額」、「勤務形態」、「交通費」が挙げられます。

報酬額

ある有名なプロ野球選手が、若かりし頃に年俸が上がったのをいいことに契約更改のその足で高級車を購入し、後で送られてきた税金の納付書に驚愕して四苦八苦して納税を果たしたエピソードは語り草となっています。

プロ野球選手も同じフリーランス、収入は「額面」であって、税金や社会保険料を差し引かれた「手取り額」ではないのです。

ですので、報酬が振り込まれたあとの金額の少なさに驚く前に、報酬が「額面」なのかどうか、「手取り」がいくらになるのかは確認するべきです。

 勤務形態

フリーランスに限らず間違われやすいのが休日に関する規程です。一般的に認知されている「週休2日制」は、「完全週休2日制」のことであり、「週休2日制」は、正確には一月のうち週に2日休める週が一度あることを意味しています。

週に2日休めるのと1日しか休めないのとでは、その1日を他の仕事に当てるとすれば収入は年間となるとかなりの差が生じますのできちんと確認することが必要です。

 交通費

客先に出向く交通費は明示されていなければ基本的に支給されないと思って間違いありません。実際に派遣社員として契約した場合は慣例として支給されないケースがほとんどです。

ですから職場が遠方となる場合や客先の拠点が分散されている場合などは交通費もかなり高額になりますので注意が必要です。また「交通費支給」と明示されている場合も社内の規定により上限が定められている場合もありますので前もって確認しましょう。

業務委託契約に関する注意事項

会社員だった時代は、契約書も定型のフォーマットが用意されており、別段吟味することもなく必要な部分を改変すればそのまま使用できた場合がほとんどだったのではないでしょうか。

しかしフリーランスエンジニアにとっては、契約書は万一のことが起きた場合、自らを助ける、時として自らを滅ぼすこともありうる重要な書類です。

日本の商習慣では口約束も当然のように受け入れられていますが、互いに署名捺印を交わした書面となっていなければ、いざ訴訟問題にまで発展した際に証拠能力を持たないばかりか、企業相手の裁判だと多額の費用と時間を費やすために「根負け」するか、「泣き寝入り」せざるを得なくなるのが現実なのです。

契約といえども形式的なものではなく、もしものときに備えて権利義務関係をしっかりと確認した上で書面にて契約を取り交わし、署名捺印の上それぞれが原本を1通ずつ保存するようにしましょう。

 

業務委託契約について考える

フリーランスエンジニアがクライアントと取り交わす契約といえば「業務委託契約」がその典型であると言えます。業務委託契約とは、「ある一定の業務の遂行を第三者に委託する契約」のことを言い、あくまでクライアントと対等な立場で結ばれるものです。

したがってクライアント企業に直接雇用されているわけではありません。しかしながら実際のところは、委任や請負である場合が多く「業務委託契約」とはいいながら、フリーエンジニアへの厳しい管理が行われているのが現状で、これが「偽装請負」として問題となっているのです。

偽装請負の何が問題なのか?

「偽装請負」の問題は、クライアント企業の担当者などから、直接仕事上の指示や残業や休日出勤の指示を受けているなどといった点にあります。しかし「偽装請負」という状態は、IT業界では当たり前のこととして受け入れられている側面があることから、企業側も特に違法という意識もなく続けているケース少なくないのが現状です。

ITエンジニアの「二重派遣」の問題

IT業界も建設業界等と同様に、二次請け、三次請けといった「下請け構造」が問題視されています。フリーエンジニアが受注した仕事も二次請け、三次請け、あるいは四次請けといった状態での受託になることも少なくないようです。

「下請け構造」は枝葉に分かれるほどに「中抜き」が繰り返され、エンジニアの取り分が非常に少なくなってしまう事態も発生しています。このようにフリーエンジニアが二次請け、三次請け、あるいは四次請けで仕事をするという場合には、「偽装派遣」に加えて「二重派遣」の問題発生が危惧されます。

「偽装請負」による「二重派遣」に該当すると認められれば、労働者派遣法違反と同時に、職業安定法44条違反となり「派遣元」となる企業ばかりではなく、フリーエンジニアを受け入れている企業にも罰則が及びます。

IT業界ではこのような事態が横行しているとはいえ、法令違反ともなれば信用問題にも発展しかねない危険性をはらんでいます。

最後に確認して欲しいポイント

江戸時代末期に幕府の無知に付け込んで結ばれた欧米列強との不平等条約は、改正までに半世紀もの長い年月を要しました。この間に日本が被った損害が甚大であったことは言うまでもありません。

この史実は「一度取り決めたことは容易に覆すことはできない」という教訓を示してくれています。その証拠に大企業は法務部を自前で組織し契約に瑕疵が生じないよう細心の注意が払われています。

いちフリーランスエンジニアの立場で法的知識まで求めるのは酷な話ですが、契約に対する最低限の知識がなくては死活問題にまで発展することは今回の記事を通じてお分かりいただけたと思います。

フリーランスだからこそ「自分の身は自分で守る」という基本を忘れず、余裕ができれば弁護士に相談するなどの防御策を講じることをおススメします。

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