フリーランスを始めるあなたがキャリアチェンジに必要なこと

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キャリアチェンジ
2015年10月8日の記事を再構成(文言の追加)をして作成した最新記事です。
 
テクノロジーが加速度的に進化する昨今、現在のスキルが長きに渡って生活の糧となってくれる保証はありません。流行りのスキルは瞬く間に陳腐化し、数年先にはまるで化石のような扱いを受けることさえ考えられるのです。2013年、オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授が「人工知能の発展に伴い、10年後には人間の仕事がなくなる」という趣旨の論文を発表し話題になりました。
 

 

オズボーン氏の論文は極論だとしても、モータリゼーションの発展が牛馬の仕事を奪い、通信技術の発展が電話交換士の仕事を奪ったように、今度は人工知能が人間の多くの仕事を奪おうとしているのです。人類の生活を便利にするITの発展を担ったITエンジニアは、今のままでは奇しくもITによって閑職に追いやられるかも知れないのです。

特に、腕一本で生きているフリーランスは、現在のスキルで通用し、うまくいっていると言っても未来永劫それで食べていけるわけはありません。IT業界は、ただでさえ他の業界と比べるまでもなく進化発展のスピードが速く新技術が商品化される頃にはもはや時代遅れの代物であることも珍しくはないのです。

フリーランスがこの激動する世界を渡り歩いていくには、現状に甘んずることなく、常に「自分のスキルでこれからも生きていけるのか」と自問自答し、ステップアップや新しいスキルの習得を指向していくことが肝要です。

そこで、自身が生きているIT業界内での「キャリアチェンジ」が現実味を帯びてきます。

キャリアチェンジとは?

これまで経験してきた職務内容の仕事から、異なる職務内容の仕事に移ることをいいます。本来、「転職」との違いとして「キャリアチェンジ」は未経験からのスタートとなる事を差す事も多いですが、今回はIT業界内で職種を変更する場合を想定します。

いずれにしても、少なからずキャリアを積んだ社会人が経験のない職種に飛び込むことなど一見すると無謀なことです。一般的なキャリアチェンジの場合、前職で培ったものは思うように活かされず、給料は激減、苦しい生活を強いられる可能性は極めて高いと言わざるを得ません。

それはIT業界内に置き換えてみても同じで、一つの職種でスキルと経験を向上していくほうが緩やかな道であることは確かでしょう。

ただ、キャリアチェンジによってつかんだものが「天職」と呼ぶにふさわしいものであり、将来の成功に確実に結びつくものであれば、それが困難や苦労を伴うものであってもやりがいを感じられることは間違いありませんし、絶対に後悔しない社会人生活を送ることができるでしょう。

テクノロジーの進化と世の中の変化は年々加速の傾向を強め、近い将来のキャリアさえ思い描くことが難しい時代にあります。だからこそ、変化を指向するキャリアチェンジには大きな意義があるのです。キャリアチェンジの経験と身に付けたスキルは、激変するIT業界で生きる術となってくれることでしょう。

キャリアは自分自身で切り拓く時代

バブル崩壊以降の失われた20年、「終身雇用」「年功序列」「定期昇給」といった日本の高度経済成長を支えた旧来の経営モデルは、もはや風前の灯です。かつては、日本経済も会社の業績も、家計さえもが右肩上がり、会社に居さえすれば一生面倒を見てもらえた時代でした。

「会社が一生面倒を見る代わりに、会社の言うことは聞くこと」という現代版「御恩と奉公」が成り立っていました。この土壌が、時に海外メディアから「エコノミック・アニマル」と呼ばれるほどの企業戦士を育成してきたと言えます。

しかし、現在の企業はそこまでの体力はなく、社員のキャリアまで面倒を見る余裕がなくなってしまいました。経済成長が右肩上がりの時代は終わり、企業は限られたパイを奪い合う生き残りを賭けた戦いを強いられるようになりました。

人材の流動化は加速し、企業は育成が必要な新卒よりも即戦力が必要な経験者を積極的に採用するようになりました。プロ野球界でいうところのフリーエージェントが非常に活発に行われている状態です。会社に多くを期待する時代ではありません。キャリアは自分自身で切り拓く時代なのです。

逆の見方をすれば、会社という枠組みや価値観に押し込まれることなく、自分の将来像を自分自身で描くことができる時代になったのです。

自分のやりたいことに励むもよし、理想を追い求めるもよし、それが、自身が納得のできるキャリアパスならば、経済的な面ばかりでなく精神的にも満たされるはずです。「何から何まで会社がやってくれていた」こと自体が世界にも例を見ない珍しいケースだったのかも知れません。

フリーランスという立場は、独立開業を志した時点で「キャリアは自分自身で切り拓く」覚悟を持っている点において会社員よりもはるかにキャリアチェンジを成功させるための心構えが整っていると言えます。キャリアチェンジは新しいことへの挑戦であるとともに、失うものの多い人生で何度も経験することのない大きな転身です。

そこで成功できるか否かを分けるのは「覚悟の力」も重要な役割を果たしています。次は、キャリアチェンジのために必要なことについて考えます。

フリーランスを始めるあなたがキャリアチェンジに必要なこと

IT業界内における「キャリアチェンジ」の場合、現在エンジニアの人手不足が深刻な状態ということもあり、キャリアチェンジのチャンスと言っても過言ではありません。求められている職種がそもそも世の中に足りないのであれば、今からその役割を果たす人になることを受け入れてくれやすい状況にあります。

そこで重要になるのが専門性の高いスキルと、コミュニケーション能力等のヒューマンスキルと言われています。前者は、これまでの積み重ねに新たに目指す職種に求められるスキルを積み重ねていくもので、相応のエネルギーを要します。職種によっては必須のスキルもありますので、自身に何が求められているのか。何が必要なのかをきちんと見極める必要があります。

まず、最初に今の自分をよく知ることから始めましょう。就職活動や転職活動で多くの人が通った「自己分析」がこれに当たります。自分史を作成し、IT業界で何をしてきたか、何を身に付けてきたか、何をなしてきたかを可視化しましょう。「人間性は仕事に表れる」とはよく言ったもので、自分がやってきたことの傾向性から強みや弱み、得手不得手が見えてきます。

次は、自己分析を踏まえて「なりたい自分」をイメージしましょう。日常の業務に追われていると「どうなりたいか」「どうしたいか」と問われたときに答えに窮しがちです。これでは、現在の仕事は完遂できても、それが未来を切り拓くことにはつながりません。

長期、中期の未来における自分を設定し、足りないもの身に付けるべきことを明確にしていきます。そして今度は、「なりたい自分」が、業界で必要とされているのかを見極める必要があります。先に述べたようにこの業界は日進月歩なので、スキルは瞬く間に陳腐化していきます。

「なりたい自分」が、実は社会からは既に用無しとなっていては救われません。自身の努力が正しい方向に向いているのかを常に見極める目を持ちましょう。

また、IT業界では比較的職種が細分化されており、多くの職種が存在しますが、求められる経験やスキルは被ることも多く今まで培ったスキルを大いに役立てられるキャリアチェンジであれば比較的スムーズにいくかもしれません。

また後者は案外軽視されがちですが、多くの会社が求めているのは高度なマネジメント力を持ったヒューマンスキルの高い人材なのです。そのため、前者のテクニカルな勉強ももちろんですが、仕事の中で、座学で、日頃マネジメント能力を磨く努力を惜しまず続けることがキャリアチェンジを後押しする原動力となり得るのです。

さて、即戦力が求められるフリーランスがキャリアチェンジするとなった場合ですがこれは敷居が高いといえるでしょう。そもそもフリーランスは就業先でもすぐに結果を出すことが求められるため、新しい職種に対して仕事をしながら学べる環境自体が珍しいものです。

しかしながら、同じ就業先でも取引が長く人間的に信用を得ているなどの条件があれば、違う人に仕事を依頼するよりも信頼している人に頼みたいということもあるでしょう。その仕事が、自分にとってキャリアチェンジになるのであれば、一番良いキャリアチェンジ環境といえるかもしれません。

もし、違う就業先で仕事をするタイミングでキャリアチェンジをしたいと考えているのなら培ったスキルが付加価値となるような職種が良いでしょう。

例えば、今までは社内の情報システム部門の仕事を長くやっていたが、SIerのような受注開発を行う仕事に変更したい場合は無駄になる経験はありません。

システム開発やインフラ構築を行う場合でも、依頼する側/される側が入れ替わるような立場になるため、どちらの立場も理解できることで、関係各所への折衝調整、マネジメントに関しても円滑に進められる事をアピールできます。他にもキャリアチェンジの内容如何によっては自分のアピールポイントになることもあるでしょう。

自らをプロモーションする能力もフリーランスには必要ですが、キャリアチェンジとなるとやはり敷居が高いため、エンジニアのプロモーションに長けているエージェントを利用してプロに自分のPRを任せるというのも一つの手です。いずれしても、新しい職種へのキャリアチェンジへの決断は早いに越したことはありません。

年齢を重ねれば重ねるほど結婚、子育て、進学、介護など様々なライフイベントや環境の変化が重なる上に体力的にも無理が利かなくなってきます。若かろうと、ベテランだろうとキャリアチェンジが未知の新たな挑戦であるという意味では条件は同じですし、ベテランには若い人にはない体力を補って余りある経験とスキルを持ち合わせているはずです。

「何かを始めるのに遅すぎることはない」のは真理ですが、年齢を重ねるとそれだけ「背負うもの」も大きくなってしまうのです。キャリアチェンジにあたり、「年齢」もリスクになりうることを考慮に入れておくことも大切です。

最後に確認して欲しいポイント

同じ業界とは言え、新しいことに挑戦する「キャリアチェンジ」には大きな勇気と決断が求められます。待ち受けているのはそう簡単には超えられないハードルです。もちろん相応のリスクもあります。

しかし、自身の将来を案じ考え抜いて下した決断であるならば、あとは前進あるのみ。乗り越えた先には時代が求めるITエンジニア像を常にキャッチアップし続ける人材へと成長を遂げていることでしょう。キャリアチェンジ成功の成否を握るのは、常に成長を指向し、謙虚に学び続ける姿勢、そしてこれまで培ってきたコミュニケーション能力やマネジメント能力などのヒューマンスキルなのです。

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